ガバナンス・フォー・オーナーズ・ジャパン株式会社にとっての
スチュワードシップ責任

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ガバナンス・フォー・オーナーズ・ジャパン株式会社(以下GOジャパン)は、ロンドン所在のGO Investment Partners (以下GO) が60%、東京海上アセットマネジメント株式会社(以下TMAM)が40%保有するジョイントベンチャーです。

GOの創業者は、責任ある株式保有の分野における先駆けであり、 株主としてのエンゲージメント及びガバナンスに関する経験は1996年にまで遡ります。

GOジャパンは2007年以降、 志を同じくする責任あるグローバル投資家グループに対し、「日本に適した」スチュワードシップ・サービスを提供しております。

ジャパン・エンゲージメント・コンソーシアム(以下JEC)は、日本の主要企業に深い関心を持ち、前向きな株式保有者としてコミットメントする機関投資家に、投資家フォーラムとしての機能を提供する、GOジャパンのエンゲージメント商品です。

GOジャパンはまた、投資助言登録業者として、TMAM-GO ジャパン・エンゲージメント・ファンド(以下JEF)を対象に、エンゲージメント並びに投資助言を提供することで、TMAMの日本市場における専門性とGOの建設的かつ協調的な株主エンゲージメントの一体化に取り組んでおります。

GOジャパンの代表取締役は「日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」並びに「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」のメンバーです。GOジャパンは、両コード導入を強く支持し、日本版スチュワードシップ・コードについては、喜んでその受け入れを表明致します。

GOジャパンは、相当数の機関投資家が誠実に同コードを適用することで、企業の取締役会と経営陣の説明責任が高まり、その結果、企業の持続的成長を促して顧客・受益者の中長期的なリターンの拡大を図るとする、同コードの目的の実現に寄与するものと確信しております。

GOジャパンによる日本版スチュワードシップ・コードの実施状況の概要は、以下の通りです。

 

原則1機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

 

我々のアプローチの中核をなすのは、対話先企業を厳密に、かつ長期志向で分析し、その分析に基づき当該企業の取締役会、経営陣と建設的で有意義なエンゲージメントを実施するという意味においての前向きな株式保有が、規律と説明責任を高め、株主への長期的なリターンを向上させるとの確信です。

この考えは、国連責任投資第2原則によっても支持されています。

この実現のため、GOジャパンでは、主要大型企業はJECを通じ、そして、中小型企業はJEFを通じ、国内上場企業の取締役会、経営陣とのエンゲージメントに取り組んでおります。

それぞれの企業を深く理解した上で、経営や事業、戦略等に関する建設的なエンゲージメントを実施するには、エンゲージメントのための広範なスキルやそのための人材が必要となります。

そこで我々は、ESGや投資のマネジメント、業務執行に関する広範で深い経験を持った専任執行陣とアドバイザーの確保に努めて参りました。

我々は、企業の日々の業務は、取締役会の適切な監督の下、経営陣が責任を持って執行すべきであり、株主が介入できるものでも、また介入すべきものでもないと考えております。

しかしながら、株主は、企業のガバナンス、企業戦略、業績、資本構造、リスク(社会・環境問題に関連するリスクを含む)への対応等に関しては、建設的なエンゲージメントを通じ、重要な役割を果たすことができるものと考えております。

このような確信の下、GOジャパンはスチュワードシップ責任遂行のため、以下のような多面的なアプローチを実施しております。

  • 顧客ポートフォリオ内株式を対象とした、株主総会での議決権行使に関する助言
  • 株主価値向上にとって重要な事項に関する、企業の取締役会、経営陣とのエンゲージメント
  • スチュワードシップ活動に関する透明性の確保

当該アプローチは日本版スチュワードシップ・コードの各原則と関連していることから、以下、該当する原則において、さらに説明致します。

 

原則2 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

 

我々は、利益相反が、資産運用業界において深刻な懸念を引き起こしていることを十分認識しております。

GOジャパンは、60%をロンドン所在のGOが、そして40%をTMAMが 保有するジョイントベンチャーです。

支配株主であるGOでは、独立した所有形態を維持しております。

さらに、GOに属する個人とJEF投資家の利害を密接に一致させる観点から、執行幹部にはJEFへの相応の投資を要請しております。

加えて、利益相反が発生しかねないような国内上場企業等の組織団体については、顧客としての受け入れを控えることで、我々の顧客基盤の利益を保護する方針を策定しております。

 

原則3 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

 

我々は、企業の日々の業務は、取締役会の適切な監督の下、経営陣が責任を持って執行すべきであり、株主が介入できるものでも、また介入すべきものでもないと考えております。

我々の目指すところは、日本版スチュワードシップ・コードの趣旨に沿い、中長期的視点から日本企業の企業価値及び資本効率を高め、その持続的成長を促すことに向けて取り組むことです。

そのため我々は、コーポレートガバナンス・コードにおいて示される基本原則、原則、補充原則に合致した状況把握に注力致します。この結果、状況把握は、企業のガバナンス、企業戦略、業績、資本構造、リスク(社会・環境問題に関連するリスクを含む)への対応を含むことになります。

このような状況把握によって、我々は、企業毎に特有の重要な課題を認識することが可能となり、エンゲージメントに建設的に取り組もうとする我々のアプローチを形づくることに役立ちます。

そして、このことで、ミーティングがより生産的なものとなり、経営陣や取締役会メンバーの時間を、より有効に使わせて頂くことに繋がるのではないかと考えております。

 

原則4 機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。

 

エンゲージメントは、形式的な量の多寡ではなく、その活動によって生み出される成果の実質によって評価判断されるべきものです。

そのため、事業や投資に関する深い理解や経験を持ったエンゲージメントの専門家が関与する必要があります。

なお、エンゲージメントの質を高めるには経営資源を集約して取り組む必要があることから、我々の専門家が同時にエンゲージメントできる企業の数は必然的に限られます。

我々は、事業と投資に関する幅広いスキルを持った複数の専門家でミーティングに臨むこととしております。

そして、ミーティングが率直で建設的なものとなるよう、プライベートな形式をとることを望みます。

我々は、相互理解を得るため、経営陣や取締役会メンバーとの信頼関係構築には十分な時間を費やしたいと考えております。

我々の目的は常に、企業の持続的成長や資本効率向上に貢献し、その結果、中長期的企業価値が高まることであり、その目的達成のためのエンゲージメント・アジェンダについては、ミーティングを通じて共有化させて頂きます。

我々の目的が十分に理解されるのであれば、それは取締役会の目的とも密接に結び付くはずであり、また、我々の顧客である機関投資家の支持も得られることが一般的であると考えております。

したがって、全ての関係者が利益を享受できるよう、経営陣や取締役会には、共有化されたエンゲージメント・アジェンダについて我々と共に取り組んで頂くことを、切に望んでおります。

我々のエンゲージメント・アジェンダは、企業のガバナンス、企業戦略、業績、資本構造、リスク(社会・環境問題に関連するリスクを含む)への対応等に集中しております。

したがって、未公表の重要事実の受領は基本的に必要ありませんし、想定も致しておりません。

しかし万が一、企業が我々に未公表の重要事実を伝達するようなことがあれば、可及的速やかな問題解決に向け、企業、内部統制コンプライアンスと共に取り組みます。

 

原則5 機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

 

議決権の行使は、スチュワードシップ活動の重要な要素となります。

我々は、我々の顧客である「資産保有者としての機関投資家」と「資産運用者としての機関投資家」が、日本市場に適した議決権行使方針を策定することをサポートすると共に、顧客ポートフォリオ内株式を対象に、株主総会での議決権行使に関する助言を行っております。

我々は、十分な情報を入手し実践的な考えに基づき、企業特有の状況を考慮した上で、議決権行使の助言を行うよう努めております。

我々の顧客は責任ある機関投資家であり、我々は顧客に対し、ウェブサイトで議決権行使方針やスチュワードシップ活動を公表するよう促すと共に、会社提案を支持しない議決権を行使した場合には説明するよう奨励致します。

我々は、議決権行使が企業の持続的成長に資するには、取締役会や経営陣に、我々の顧客の議決権行使について、その背後にある考え方を正しく理解して頂く必要があると、強く考えております。

したがって、適切と考える場合には、議決権行使の対象となった項目に関するフォローアップ・レターを顧客が送付するサポートを行うだけではなく、我々自らが、顧客に代わって企業の代表者に対するエンゲージメントを実施することとしております。

 

原則6 機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。

 

我々は、顧客に対して定期的に報告することで、我々のスチュワードシップ活動に関する透明性が確保できるものと考えております。

我々は、顧客に対してエンゲージメントの進捗状況を適宜報告すると共に、四半期毎に最新状況をレポートにまとめて報告致しております。

JECのメンバーに対しては、四半期毎にミーティングを開催し、我々のスチュワードシップ活動がより実りのあるものとなるよう、インプットやアドバイス、サポートを頂いております。

四半期レポートは、エンゲージメントや議決権行使に関する我々の活動の明確な記録を提供するものです。

エンゲージメントのためのミーティングに関しては、全て記録に残すこととしております。

 

原則7 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

 

GOジャパンの執行チームは、投資、事業、ESGの問題に精通したエンゲージメントの専門家が組み合わさることで、エンゲージメント活動は建設的かつ意味のあるものになるとの確信の下、構成されております。

エンゲージメントに関する我々のアドバイザリー委員会は、広範な経歴、スキル、各種ネットワークをお持ちの経験豊かな実業界の方々で構成されており、GOジャパンの執行チームが企業との信頼関係を構築する上で、大変心強い存在となっております。

他の投資家との意見交換を行うための場、投資家フォーラムを設けるとの考え方は、 JECをはじめとする我々のスチュワードシップ活動を支えております。

このことは、機関投資家が企業に対してより良いエンゲージメント・プログラムを実施し、より良い投資判断を下すことに資するものと確信しております。

我々は、顧客へのレポーティングを通じ、また、アドバイザーやGOジャパンの取締役会による内部での検討を通じ、自らのスチュワードシップ活動の改善を絶えず模索して参ります。